最終更新:2021.05.03 (初:2021.04.23)
このイベントは、ただ好きなタイプの子を選ぶイベントではなかったのです。(という建前の元、デボラ様を選んだ理由を書いているページ、なのです。)
ドラクエ5で盛り上がるイベントの一つといえば...結婚イベントなのです。一見ギャルゲーチックなこのイベントですが、そこはドラクエ。なかなか一筋縄ではいかないイベントになっていたりするのです。
今回は、このイベントについて、ちょっとだけ書いてみるのです。
結論から言うと、どろっぴはデボラ様を選びました。
父の使命を受け継ぎ、母を探す旅を続ける主人公。道中、とあるお金持ち(ルドマン)が、旅のキーアイテムとなる『天空の盾』を持っていることを知るのです。
そして、町に着くと、ルドマンは、娘(フローラ)の結婚相手を募集していて、結婚相手に『家宝』も譲る、という提案をするのです。
その話を聞いた主人公は、『盾』をゲットするために、フローラの結婚相手募集のイベントに参加することになるのです。(この時点での『目的』は、基本的にはお嫁さん(フローラ)ではなく、『天空の盾』のはず、なのです。)
なんていうか、とっても泥臭い話になってきたのです。
ちなみに、もしフローラに『一目ぼれ』して、フローラにホの字になって立候補した場合、話はとっても単純なのです。
ってか、昔プレイした時は、フローラの様な「妹チックで守ってあげたくなるようなお嬢さん」が理想の相手だったので、続きの様な『悩み』もなく、フローラ一筋一直線!!...だったのです。
さて、実際にフローラと結婚するためには、2つのアイテムを持ってくる必要がある、という条件を課されます。
というわけで、主人公はアイテムをゲットすべく冒険に出かけるのです。しかし、その道中には、プレイヤーを惑わす数々の出来事が待っているのです。
課された条件をクリアするために行動している途中、フローラには、(好きかどうかは別にして)既に親しい彼(アンディ)がいることが判明するのです。
果たして、アイテムをゲットするという目的のためだけに、彼らの仲を引き裂く必要があるのか?まず。ここで悩まされることになるのです。
フローラに『一目ぼれ』の場合は、あまり悩む余地はありません。僕も好きなんだもん!何が悪いの!...なのです(笑)。
更に、追い打ちをかけるように、道中で、幼馴染のビアンカと出会うことになるのです。しかも、ビアンカは今でも主人公のことをよく思っていて、危険な冒険も手伝ってくれたりもするのです。
そして、遠回しに『好き』であることをほのめかしたりと、主人公を惑わして(笑)くるのです。
美しく育った幼馴染の女の子から遠回しにアプローチされる。人によっては心動かされるシチュエーションに違いない、なのです。
但し、幼馴染に対する『好意』が、必ずしも結婚の対象になるとは限らないはずなのです。親友や、いいお友達的な関係かもしれないのです。(ってか、フローラにホの字でプレイしていた時はそうでした(笑)。)
最終的に、主人公は2つのアイテムをゲットし、結婚権をゲットすることができるのです。
しかし、いざ結婚が決まろうとしたその時、フローラは、ビアンカが主人公に好意を持っていることを見抜いてしまうのです。
そして、いろいろあって、主人公自身が花嫁としてどちらかを選ぶことになるのです。それも、たった一晩で、なのです。
だったら、ビアンカと結婚した方がいいのではないか...?よほどフローラに一目ぼれでもしていない限り、それは、誰もが考えることな気がするのです。
しかし、そこに立ちはだかるのが『盾』の問題。ビアンカと結婚してしまった場合、当初の目的である『盾』をゲットすることができなくなってしまう可能性があるのです。
盾をゲットできなくなること。それすなわち、パパスの思いを引き継いで、今まで旅をしてきたことを、すべて否定すること。
とするならば、ここではあえて、ビアンカからの好意(誘惑)を自ら絶ち、そして、フローラたちの仲までをも奪って『盾』をゲットし、当初の目的達成を貫く必要があるのでは??
当然、これも考えなければならないこと、なのです。
つまり、花嫁を選んでいるのではなく、実は『好意を抱いている女の子からのお誘いや、それに配慮してくれた女の子の気持ちを断ち切り、他者の恋路を奪ってでも、旅の目的を達成するという意志を貫けるか?』ということを問われている...と気づいた時、このイベントの恐ろしさに震えあがったのです。
...これは、実に、実に悩ましい選択、なのです。こんな選択をさせるなんて、なんて、残酷でえぐいイベント、なのでしょう??
(しかも、『女の子の気持ちも考えてよね?』...とか問うてくる酒場の女性もいたりして、さらに主人公に追い打ちをかけてくるのです。)
この辺りも、フローラに対してホの字であれば、話は簡単なのです。自分の気持ちに正直に、『フローラが好きです』で結婚してしまえばいいだけの話、なのです。
主人公『ビアンカの気持ちは知っていた。でも、答えられなかった。なぜなら、フローラのことが好きになってしまったから。』...なのです。
実際には、ビアンカと結婚しても、結婚祝いの品として、盾を贈呈されるのです。ので、ゲームオーバーになることはないのです。(というか、天空の武具自体、クリアに必須ではなかったりするのです。)
...という訳で、盾をゲットするルートが他にある可能性は否定できないのです。但し、盾をゲットできたのはあくまでも結果論であり、また、他のルートを模索できる確実な保証もないのです。旅の目的を確実に貫くというのであれば、やはり確かな手段を選びたくなるところ、なのです。
そんな悩みを抱えたまま朝を迎え...いよいよ、花嫁さんを選ぶという時。ここで救世主が現れるのです。そう、それがデボラ様、なのです。
彼女もまたルドマン家の娘...なのですが、これが、かなりクセのある娘なのです。その関係か、今でもフリーで、周りの男性からも苦手とされており、あろうことか、父親のルドマンも結婚させるのをあきらめているくらい、『厄介』な存在になっているのです。
...しかし、実は彼女の存在こそが、このイベントの『悩み』を打破するカギになる...かもしれないのです。
...残るのは、ビアンカとの問題だけになるのです。ビアンカちゃん、いい娘だけど。結婚して一緒になれたら楽しそうだけど...。だけど、父から受け継いだ使命、旅の目的を考えると...。
ということで、最終的にデボラ様と結婚することを選んだのでした。
かくして、『旅の目的の為に盾が欲しい』男と、『わがままを聞いてくれるしもべが欲しい』女という、欲と打算にまみれた奇妙なめぐりあわせのカップルが、ここに誕生したのでした(笑)。
ちなみに、ルドマン自身も『強い戦士』と縁を結びたくて娘と結婚させていたりするのです。(フローラと結婚したのちに、ブオーン戦の依頼を断ろうとすると、それとなく白状(笑)します。)
...と考えると、この結婚話自体が、やはり打算からは逃れない運命だったのかもしれないのです。(だから、結婚相手にビアンカを選んでも、あそこまで好意的にしてくれた、と考えれば、ルドマンの言動も納得、なのです。)
ちなみに、このデボラというお嬢さん。普段は風当たりの強い発言ばかりするのですが、たまにドキッとするような、好意的な言葉もかけてくれるのです(*)。まるで、飴と鞭を使ってしもべ(男)を操ってくるような感じの、とんでもなツンデレ姉さんだったのです。
しかも、最初の態度からは考えられないような、意外とまともな言動をもしたりするのです。そのギャップが、また、たまらんのです。
プレイしているうちに、そんなツンデレの魅力にやられてしまったのは秘密、なのです。まったく、世の中何が起こるかわからないもの、なのです。
(*)例:結婚直後、滝の洞窟に行き、入口でのお誘いのセリフに「いいえ」を選択する。
あのタイミングでのビアンカの求愛や、フローラの「やさしさ」は、目的を目指して旅をしている主人公にとっては『重い』かもしれないのです。特に、純なフローラ相手に、アイテムや旅の目的を達成するためだけに結婚するのは...、という方も多そう、なのです。
デボラ『あら、パパったら、若い男の気持ちが分からないのね。』
デボラ様がそれを見抜いて、あえてツンな態度を取っているとしたら...、とか考えると、デボラ様の深い洞察力と、そのやさしさにますますドキッとしてしまうのです。(まぁ、彼女に限って、たぶん、そんなことはないのでしょうが(笑)。)
というわけで、デボラ様を選んだ理由を、それっぽく書いてみたという話なのでした(笑)。
そもそも、このイベント、
...と、だれを選んでもどこかにツッコミどころが残るのです。しかも、そこで『ストーリーとして強制的に進行』させずに、あえて選ばせるところがにくったらしい(誉め言葉)イベントなのです。
それだけでもドラクエ5は神ゲー、なのです。
このあたり、最終盤に『世界の半分をお前にやろう』@竜王(ドラクエ1)と誘惑し、『はい』と答えるとLv.1の復活の呪文を教えてくる、というイベントを仕掛けてくる、ドラクエらしいセンスを感じるのです。
ちなみに、純粋に3人から嫁を選ぶお話だった場合、今だったら選びたいのはビアンカなのです。幼馴染で美人で、ちょっと強気で優しい、そして、それとなく好意を寄せてくれる町娘的なお姉さん...いいですよねぇ。
いや、ホント、ただ3人のお嬢さんから結婚相手を選ぶだけの、あま〜いイベントだったら、どれだけよかったことかと(笑)。
とにかく、旅の目的(盾)が絡むこのイベントは、悩ましい。様々な条件を考えると、結婚相手すら自由に選べなくなる。それがドラクエ5だったのです。
Written by どろっぴ